リースバックとは?リバースモーゲージとの違いは?
不動産仲介
不動産買取
今回は最近広告でもよく観る『リースバック』と『リバースモーゲージ』との違いについて解説いたします。
自宅を利用した資金調達法の一つに、リースバックがあります。
リストラや病気などによってローンの支払いや生活費、子供の教育費を捻出するのが難しくなった人が、そのまま不動産に住み続けられるシステムがリースバックです。
最近は電車の広告やCMで流れているため、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
とはいえ、『一体どんな仕組みなの?』『リスクはないの?』など、様々な不安や疑問を抱くと思いますので、『仕組み』『メリット・デメリット』『活用事例』をご紹介します。
リースバックを簡単に説明すると所有不動産を売却した後も、退去せずにそのまま住み続けられるシステムのことです。
不動産会社に売却して売買代金を受け取ったあと、不動産会社との間で賃貸借契約を締結する仕組みになっています。
所有者としての権利は失いますが、今まで通り住み続けることができるので、『資金は必要だけど引っ越したくない』という人にオススメです。
さて、そんなリースバックはどんな人がどのタイミングで利用するのかをご説明いたします。
■ローンの支払いが困難
■借金によって首が回らない
■老後の生活資金を確保したい
■子供の教育費が必要
リースバックであれば、引っ越しが不要なため、子供の学区を変えたり、住み慣れた家から退去したりする必要がありません。
どうしても資金繰りが困難になってしまった方、住環境を変える事ができない人の選択肢の一つとして、注目を集めています。
【メリット】
・売却後もそのまま住む事ができる
リースバックの最大のメリットは、売却後もそのまま住むことができるという点です。
お住み替えをすると近隣の方に知られてしまう可能性があります。
そのため住環境を変えることなく資金を確保できるリースバックは注目を集めています。
・必要経費が減る
売却することで所有権が取引相手に移り、【固定資産税】【管理費】【修繕積立金】などの不動産所有にかかる費用の支払い義務もなくなります。
毎月の支払いは賃料だけになるため、住み続けるハードルも高くありません。
・お金の用途が限定されない
銀行や自治体に低金利でお金を借りようと思うと、審査に通る必要があったり、書類を集める手間が面倒だったりします。
一方でリースバックはお金を借りるのではなく不動産の所有権を換金する仕組みです。もともと合った資産の形が変わっただけで自分が所有してきた資産なので、誰かに用途を限定されることは一切ありません。
学費、教育費、医療費など様々な用途で活用することができます。
リースバックにはもちろんデメリットもあります。
【デメリット】
・通常の売却価格より安い
リースバックで物件を素早く現金化できると言っても、売却価格が通常の売買契約による売却と比べて、安くなる傾向があります。
一般的な不動産売却では、不動産の状態や周辺相場などから売却価格が決まります。リースバックでは再販売にかかるコストやリースバック会社のリスクも加味して、価格を決めています。そのためリースバックでは、不動産売却よりも価格が安くなってしまうのです。
高く売ることが目的であれば、リースバックより通常の不動産売却のほうが適しています。
・賃料が相場賃料よりも高くなる
リースバックでは、家を売却した後は家賃を支払っていくことになります。そのときの家賃は、「月々の賃料=価格×期待利回り/12カ月」という式で決められます。つまり、毎月の賃料は物件の価格と利回りの影響を受けることになります。そのため相場よりも賃料が高くなる傾向にあります。
リースバックを利用する際の注意点もご説明いたします。
【注意点】
・利用する全員が該当するわけではないのですが残債がある場合、『売却金額』が『残債』を上回らないと売却することができません。
リースバックに限らず残債がある物件を売却する際には、ローンを完済することが条件となっておりますので、事前に残債を確認することをお勧めします。
ここまでリースバックについてご説明しましたが、『リバースモーゲージ』も選択肢の1つとして取り入れる方がいます。
そこで、『リバースモーゲージ』と『リバースモーゲージ』の違いをご説明いたします。
まず【リバースモーゲージ】とは?
リースバックと同様に自宅に住みながら資金を確保できるサービスです。
自宅を担保に金融機関から借入れし、自宅に継続して住み続け、借入人が死亡したときに担保となっていた不動産を売却し、借入金を返済する仕組みです。
自宅に住みながら資金を確保できる点は同じですが、抑えておかなければならない違いがありますので、ご説明いたします。
【リースバックとリバースモーゲージとの違い】
【所有権】
リースバック:売却をして資金を確保するため所有権なくなる
リバースモーゲージ:物件を担保に借入をするため所有権はなくならない
【年齢制限】
リースバック:なし
リバースモーゲージ:あり(金融機関により異なる)
【資金用途】
リースバック:制限なし
リバースモーゲージ:制限あり(金融機関により異なる)
【支払い】
リースバック:家賃のみ
リバースモーゲージ:利息のみ
資金確保ができるサービスの1つとして、注目を集めていますが上記の違いがありますので、ご自身に合うほうで慎重に検討した方が良いでしょう。