適正といわれる管理費・修繕積立金の目安は?
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管理費とは、マンションの事務を処理し、設備その他共用部分の維持及び管理をするために必要とされる費用をいい、共用部分の公租公課等を含み、修繕積立金を含まない。
総戸数が20戸以下の小規模マンションでは、管理費が高くなる傾向があります。少ない戸数で「エレベーター」や「消防設備」「給水ポンプ」などの管理コストを支払うことになるので、管理費が割高になるのはある程度仕方のないことです。
また、300戸以上のマンションでは、大規模マンションならではの「コンシェルジュサービス」や「プール」や「ジム」などの設備を維持するために管理コストがかかることや、比較的専有面積が大きい建物が多いため、やはり1戸あたりの管理費は高くなる傾向があります。
※出典:「平成30年度マンション総合調査結果」(国土交通省)の「管理費総収入」より抜粋、使用料(駐車場使用料など)・専用使用料からの充当額を含む ※70m2換算は編集部試算
修繕積立金は、10年から30年先と長期にわたる建物、特に共用部分のメンテナンスのために、区分所有者が毎月、管理組合に支払って積み立てる将来のための大切な費用です。マンションの建物の老朽化に備え、建物本体や設備などを維持するためには、定期的な点検や修繕、更新は必ず行わなければなりません。
修繕積立金の額はマンションごとにばらつきが大きく、様々な要因によって異なります。そこでガイドラインでは実際に作成された長期修繕計画を幅広く収集し、その平均値と事例の大部分(3分の2)が収まるような幅も示しています。なお、目安の金額は長期修繕計画の期間全体に必要な修繕工事費の総額を、当該期間で均等に積み立てた場合の修繕積立金(月額)をもとに示しています。
機械式駐車場の1台あたり月額の修繕工事費
支払っている修繕積立金の金額が適正なのか知りたい方はこれから紹介します!以下の令和3年9月に改訂された国土交通省が公表している「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」に記載されている計算方法で相場を算出することができます。
【計算式】
Y=AX(+B)
Y=修繕積立金額の目安
A=専有床面積あたりの修繕積立金額
X=専有床面積(各居住者が所有している床面積)
(B: 機械式駐車場がある場合の加算額)
計算してみよう!
例えば、建築延べ面積4000㎡、5階建て、総戸数65戸、面積55㎡、エレベーター方式の機械式駐車場30台あるお部屋の修繕積立金の平均値はいくらぐらいでしょうか。
A=335円
X=55㎡
B=4645円
Y=335×55+(4645×65)÷30=28489
なお、こちらのお部屋の平均修繕積立金の目安は28489円になります。