不動産用語解説

不動産小口化商品

不動産所有権を多数の持分権に分割(小口化)した金融商品をいう。

不動産の流動化手法の一つとして活用されている。

小口化の方法として最も単純なのは、

1.不動産を多数者の共有とし、不動産賃料等をそれぞれの共有者に帰属させる(その共有持分権が取引される)手法

である。さらにその発展として、

2.特定の不動産を信託し、その受益権を分割する手法(小口化された受益権が取引される)

3.出資を受けた一定の者が不動産の取引を行ないその利益を分配する手法(出資口が取引される)

が開発された。

このうち、3.の手法は、「不動産特定共同事業法」によって仕組みが法定され、現在販売されている不動産小口化商品の大多数は、不動産特定共同事業によって生み出されたものである。

なお、不動産小口化商品は一般的に金融商品と類似した性格を持っていて、その取引に当たっては、金融商品の取引と同様のルールに従って行なうべきであるとされているが、一方で、不動産としての性格を帯びることもあり、この場合には、不動産の取引ルールと同じような配慮も必要である。

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